落ちこぼれ会計人の Music Diary
今日の KiKi の BGM はこんな感じ・・・・
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モーツァルト フィガロの結婚
さて、「勝手にモーツァルト」の第2弾。  今日は宗教音楽からはちょっと離れてオペラです。  いや、本当は今日もミサ曲にいってみるつもりだったんだけど、KiKi の家のあたりは午前中、雷がドンガラ鳴って雨も降っていたので「こういう日こそ、オペラ日和」と思い、本当に久しぶりに(多分5年ぶりぐらい?)に LD を1枚取り出しました。  てなわけで、今日の KiKi の BGM (BGM とは言えないけれど・・・)はこちらです。

モーツァルト フィガロの結婚 K.492
DG POLG-1050/1 演奏:ベーム指揮 & VPO 録音:1975年12月 映像:1976年6月 
配役: アルマヴィーヴァ伯爵; ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ (Br)
    伯爵夫人; キリ・テ・カナワ (S)
    スザンナ; ミレッラ・フレーニ (S)
    フィガロ; ヘルマン・プライ (Bs)
    ケルビーノ; マリア・ユーイング (Ms)
    マルチェリーナ; ヘザー・ベッグ (Ms)
    バジーリオ; ヨーン・ファン・ケステレン (T)
    ドン・クルーツィオ; ウィリー・キャロン (T)
    バルトロ; パオロ・モンタルソロ (Bs)
    アントーニオ; ハンス・クレーマー (Bs)
    バルバリーナ; ジャネット・ペリー (S)

figaropo.jpg


KiKi が持っているのは DVD じゃなくて LD なんだけど、さすがに LD の画像は今時どこを探しても見つからなかったので、DVD パッケージの写真を借用させていただきました ^^;

この作品はオペラ映画として製作されたもので、上のデーターを見ていただいてもわかるように音声と映像は別々に撮られています。  だから多くのキャラの内心告白の場面では、歌は流れているんだけど歌手は口を開かず表情で演技しているからちょっと戸惑うこともなきにしもあらず・・・・。  でも、舞台をそのまま録画したものよりは間(アリアの後など)で「ぶらぼぉ~~!!」なんていう中断は入らないし、舞台のお芝居よりも映画に馴染みが深い現代人向きと言えるような気がします。

それにね、演奏が悪くないんですよ。  まあ全盛期は過ぎちゃっているけれどモーツァルトを得意とするベームだし、VPO だし、それに特に配役の上から4人の顔ぶれを見てくださいな♪  恐らくどんなオペラ歌手の解説本を買ったとしても、絶対に名前が出てくるだろう(実は KiKi は一冊も持っていないからよくは知らないのですが・・・・ ^^;)4人なんですよ!!  



KiKi は普段はオペラに関してはオムニバスとかアリア選集しか聴かないんだけど(だってさすがに長いし・・・・ ^^; )、全曲を鑑賞するときには必ず映像つきのもので鑑賞することにしています。  と言うのもやっぱりオペラは総合芸術なので音だけで楽しむよりは、目でも楽しまなくちゃいけないと思っているからなんですよね。  だから逆に仮に音楽がどんなに評判のよいものでも、演出が前衛的すぎたりするような作品にはどことなく抵抗を感じます。

その点、今日ご紹介しているこの作品はどこをとってもすご~くオーソドックスなフィガロで、音だけだったらもっといい演奏もあると思うんだけど、安心して観て聴いて楽しむことができる作品だと思っています。

フィガロはね~、KiKi にとってとっても印象深いオペラなんですよね。  と言うのも、KiKi が初めてちゃんと意識して全幕通して鑑賞したのがこのフィガロなんですよね。  しかもそれがこの盤なんです。  実際には幼い頃に TV で観た記憶のある「椿姫(ラ・トラヴィアータ)」が最初だと思うんだけど、それが全幕モノだったかどうか、ちょっと曖昧なんですよね。  ただね、1つだけはっきりしていることがあって、それはそのTV の「椿姫」を観たことによりオペラに興味を持ち、両親におねだりして子供向けのオペラ物語を集めた本を買ってもらったということです。  あれは確か小学校3年生の時のクリスマス・プレゼントでした。  で、おぼろげな記憶によれば、その本に載っていたお話は「椿姫」「アイーダ」「フィガロ」「トスカ」「カルメン」「蝶々夫人」「セヴィリア」だったような・・・・。  荒川静香さんのおかげで最近有名になった「トゥーラン・ドット」も入っていたような気がしないでもないのですが、そこはちょっとはっきりしません。  で、その本を何度も何度も繰り返し読んで、「大人になったら絶対にたくさんオペラを観に行くんだ!!」と心に誓ったことを今でもはっきりと覚えています。

もっとも子供時代の誓いなんていうのは呆気ないもので、大人になってから実際の「オペラ公演」を観に行ったことってたった 3回しかないんですよね~ ^^;  しかもそのうちの2回はアマオケの定期演奏会(当然歌手はプロですが)だったし・・・・(笑)。  オペラのチケットってやっぱり何のかんの言ってもかなりお高いので、同じお金を出すなら・・・・とついつい CD とか LD に手が伸びちゃうんですよね~ ^^; 。  で、前置きが長くなっちゃったけれど、この作品はその LD で購入した記念すべき第1作目だったのです。

通常の舞台では最初の序曲の時、幕はまだ降りていてオケの音楽を聴くだけなんだけど、この作品の楽しいところはその部分に映画的な映像が入っているところです。  フィガロがスザンナとの結婚で引越しをするため(?)に自分の荷物の整理らしきことをしているんですよ。  で、その場面で何となくどんな時代のお話なのかが伝わってくるんだけど、KiKi が思わずポーズボタンまで押して確認しちゃったのはその彼の持ち物なんです。  あのね・・・・どうやらフィガロの愛読書は「モンテスキューの法の精神」とか「ヴォルテール全集」だったようです・・・・。  

思っていた以上に彼はインテリだったみたいです(笑)。

で、映画「アマデウス」でモーツァルトがオーストリア皇帝の前でこのオペラの楽しさを力説していた部屋の寸法を測っているフィガロのシーンへ・・・・。  ヘルマン・プライが実にいい味を出しているんですよね~。  彼はこの録音がなされた当時は随一のバスの歌手だったし、このフィガロは彼の当たり役だったから当然と言えば当然なんだけど、アリアもアンサンブルもお芝居も最高です♪  それにね、風貌がとにかくいいんですよね。  スザンナのフレーニも素晴らしい!!  すご~く演技力のあるオペラ歌手だと思います。  目を瞑って耳だけで歌を聴くと個人的にはルチア・ポップのスザンナの方が KiKi にはしっくりとくるんだけど、彼女もすごい実力派のディーヴァだから見劣りすることはないし(聴き劣りかな?)、何よりもこの作品の中では生き生きとしていて好感が持てます。  伯爵のディースカウは歌もいいし、風貌も素敵だし物腰に品格があふれています。  ちょっと溢れすぎ・・・・の感もなきにしもあらずですが ^^;  話はちょっとそれるけれど、ディースカウって中学時代の KiKi のアイドルでした。  彼の歌ったシューベルトの三大歌曲集、聴きまくっていました(笑)。  そしてカナワの伯爵夫人はメチャ美しい。  ちょっと演技が硬いような気がしないでもないけれど、歌の方はのびのびと歌っているので、とっても素敵♪  ケルビーノも中性的な感じがよく出ていて好感が持てます。

このオペラ、KiKi の「好きなオペラトップ5」にも「モーツァルト作品トップ10」にも入る作品なんだけど、とにかく生気に溢れているのが何よりの魅力だと思います。  オペラ・ブッファを得意としたモーツァルトらしい作品です。  モーツァルトの音楽作品としての深みみたいなことを考えた場合には、「ドン・ジョヴァンニ」の方が上をいっていると KiKi は思っているんだけど、でも KiKi の好感度という観点に立つとこのフィガロの方が上なんですよね~。  次から次へといろいろなハプニングが続くドタバタ喜劇なんだけど、それぞれの登場人物の性格と声(音域)の組み合わせはこれ以外考えられないと思えるほど秀逸だし、与えられている歌がまたそれぞれの性格・心情にジャスト・フィットしているんですよね~。

各幕での KiKi のお気に入りのアリアを1つずつあげると
第1幕: ケルビーノの「自分で自分がわからない」
第2幕: 冒頭の伯爵夫人の「愛の神様 私の苦しみと悩みに」
第3幕: 伯爵の「勝訴したとは!」
第4幕: スザンナの「憧れの人の腕の中で喜べる時が」
なんだけど、これ以外にもフィガロの「もしお殿様も踊りなさるなら」とか同じくフィガロの「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」、ケルビーノの「恋とはどんなものかしら」、手紙の二重唱として有名な「そよ風に」、バルバリーナの「落としてしまった、どうしよう」なども大好きだし、ここに挙げなかった色々な組み合わせでの二重唱、三重唱がとっても楽しく美しい・・・・。  「アマデウス」のモーツァルトじゃないけれど、「これが芝居だったら皆が同時に喋って何が何だかわからないけれど、オペラでは複数の人が同時に歌えば美しいハーモニーです。」を実感させてくれるオペラだと思います。  因みに上でちょっと触れた「手紙の二重唱」は映画「ショーシャンクの空に」で無実の罪で囚われたアンディが図書館(?)に立て篭もってスピーカーで流した音楽です。

KiKi が1番好きなシーンはオペラの終盤、深夜の庭園での一連のドタバタシーン。  最初は疑心と嫉妬でメラメラしていたフィガロ、夫の愛を取り戻したい伯爵夫人、伯爵夫人のことを案じているスザンナ、スケベ心丸出しの伯爵、問題児のケルビーノ、そしてその他の面々がそれぞれの思惑たっぷりで木陰でウロウロしているあのシーンは観ていて楽しく、聴いていてうっとりできて本当にだ~い好き

いずれにしろこのオペラ。  オペラをこれから観てみたいけど何をとっかかりにしたらいいのかわからない・・・・と思っていらっしゃるような方にはオススメしやすい一品だと思います♪

* Story *

舞台は17世紀のスペイン、セビリャの近く。  アルマヴィーヴァ伯爵邸で起こるある1日の出来事です。  伯爵の従僕フィガロと伯爵夫人の侍女スザンナは結婚の準備で忙しくしています。  でも、喜んでいるフィガロにスザンナは忠告します。  伯爵夫人に飽き、スザンナに関心を寄せている伯爵には注意が必要だ・・・・と。  彼らが恐れているのは伯爵が数年前に廃止したはずの初夜権の復活です。  小姓のケルビーノは、女性に興味津々のお年頃。  スザンナの部屋を訪ねていたところに折り悪く伯爵まで訪れてしまいます。  で、慌てて家具の陰、ベッドと隠れまわるのですが結局見つかってしまい軍隊への入隊を命じられてしまいます。

一方、フィガロは領内の農民たちを連れて伯爵の初夜権放棄を確認しようとします。  同じ頃、伯爵夫人は夫の愛が冷めてしまったことを悲しんでいます。  利害の一致したフィガロ - スザンナ - 伯爵夫人は共謀して伯爵をこらしめ、フィガロたちの結婚をスムーズの執り行うことにします。  ところがその策略の一環としてケルビーノを助走させようとしているときに伯爵が伯爵夫人の部屋を訪ねてきます。  慌てて彼を衣裳部屋に隠すものの、伯爵は伯爵夫人の狼狽振りを疑います。

さて、フィガロとスザンナの結婚にはもう1つ障害がありました。  それはフィガロが過去に女中頭のマルチェリーナと交わした「借金を返せない場合には彼女と結婚する」という証文の存在です。  医師バルトロと組んだマルチェリーナは証文の執行を訴えます。  スザンナをフィガロと結婚させたくない伯爵は1人ほくそ笑みますが、その裁判の過程でマルチェリーナはフィガロの母親であることが発覚。  しかもバルトロが父親でした。  こうして親子2代は一緒に結婚式を挙げることになりました。

それでもスザンナを諦めきれない色男の伯爵。  そんな伯爵に伯爵夫人 & スザンナ連合軍は謀を・・・・。  深夜の庭園で繰り広げられるドタバタ劇の後、伯爵は伯爵夫人に許しを請い、お互いの不実を一瞬だけ疑ったフィガロとスザンナも仲直りし、皆が互いを許しあって幕。



追記
このエントリーは2006年5月3日、miwaplan さんの「まぁちゃんのクラシック音楽覚書き」の関連記事に TB させていただきました。


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