落ちこぼれ会計人の Music Diary
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シューベルト アルペジオーネ・ソナタ D.821
昨日は予告なくこのブログの更新をお休みさせていただいてしまいました。  「はは~ん、これは KiKi は指環の罠に絡め取られて抜け出せなくなってしまい、ブログ更新なんてしていられなくなっちゃったんだな?」と思った貴方、そんな貴方の期待を裏切るようで申し訳ないのですが、KiKi がお休みしたのはもっとず~っと情けない理由からなんですよね~。  あのね、大きな声じゃ言えないけれど、実は KiKi は昨日は二日酔いだったんですぅ・・・・  いや、一昨日の会食でちょっと日本酒を飲みすぎまして・・・・。  気持ち悪いわ、頭は痛いわ、だるいわでもう何もする気力が起きなくて・・・・ ^^;  まるで学生みたいだなぁ。  こんなんでホントに社会復帰できるんだろうか??  で、本来ならそろそろ「行けなくても我慢するもん!  勝手に1人バイロイト音楽祭 - トリスタンの巻」といきたいところなのですが、二日酔い明けの頭にアレはちょっと刺激が強すぎる・・・・。  てなわけで今日の KiKi の1曲はもちっと優しげなところでこちらです。

シューベルト アルペジオーネ・ソナタ D.821
SONY SRCR 1648 演奏:フルニエ(vc) & 小林道夫(p) 録音:1981年4月

Fournier_Schubert_Debussy.jpg



「アルペジオーネ」という楽器はものの本によれば「ギタール・ダムール」とか「ギターレ・ヴィオロンチェロ」とも呼ばれ、ウィーンの楽器製作者シュタウファーという人が 1823年に考案した弦楽器なのだそうで、外観はギターの形をしているチェロ・・・という感じ。  大きさは現在のギターより大きくチェロより小さいぐらい。  ギターと同様に6弦でフレットもあるのだけれど、チェロ同様に弓を使い、チェロと同じように膝の間で支えて演奏するのだそうです。  1823年のとある雑誌にはこの楽器の音色について以下のような記述があるのだそうです。

高音はオーボエに似て美しく柔和であり、低音の音色はバセット・ホルンに似ており、重音奏法で半音階的パッセージを容易に演奏できるよさを持っている。  そして、この楽器は専門家から優れた楽器であり、芸術を豊かにすると賞賛されている。


そんな芸術を豊かにするような楽器がどうしてすたれちゃったのか、とても残念で仕方ないのですが、まあ逆に言うとシューベルトのこの曲ぐらいしかこの楽器の名残をとどめるものはないようなので(でも「教則本」は残っているらしい・・・・ ^^;)少なくともこの楽器が市民権を得るまでには至らなかったっていうことなのかな?  でも、↑のような記述を読むと1度でいいから是非この楽器の音色を聴いてみたいと思うし、この楽器で演奏されたこの曲を聴いてみたいと思わずにはいられません。  復元アルペジオーネで演奏されたこの曲をご存知で感銘を受けた!な~んていう方がいらしたら、是非 KiKi にオススメCDをご紹介ください。

で、肝心要の楽器の方はすたれちゃったけれど、この曲自体は内容的にとても充実しているので、現在では主にチェロで演奏されているのですが、元来が6弦の楽器のために書かれている音楽なので、4弦のチェロで演奏するのには技術的に大変な困難を伴うのだそうです。  今日、KiKi がピックアップしたこのCDもチェロ・バージョンで、演奏しているのはあのフルニエです。  気品あふれる知的な演奏に定評のあるフルニエは KiKi の大好きなチェリストの1人です。

第1楽章アレグロ・モデラートはソナタ形式。  ピアノの短い序奏の後で現れるチェロが奏でる第一主題は憂いを含み美しい。  でもフルニエはその情趣に溺れすぎることはありません。  対する第二主題は明るく軽快なだけに対比はくっきりと、でもわざとらしさはありません。

第2楽章はアダージョで変奏曲風。  旋律は荘厳なんだけど、全体的な面持ちはひっそりと、そしてどこか寂しげです。  この寂しさは、何かを誰かを求めて得られないときの激しく渇望するような寂しさではなく、もっと静かな、春の日差しの中で周りは華やいでいるのに自分ひとりがその明るさの中にポツネンと取り残されてしまったような、そんな寂しさ・・・・。

第3楽章はちょっとディヴェルティメント風のロンドです。  シューベルトらしい歌心に満ちた主題は美しい限り。  なだからな気分の起伏はあるものの、最後は静かに、まるですべてのことを納得して受け入れるかのような落ち着きをみせます。  中間部の音楽はどことなくスラヴ風。  これはこの曲を作曲する直前にハンガリーのエステルハージ家(ハイドンのパトロンとして有名)に仕えていた頃に接したハンガリー音楽の影響だろうと考えられています。

のだめちゃんはシューベルトを評して「気難しいみたいで頑張って話しかけてもなかなか仲良くなれません」と言っていたけれど、この曲を聴けば「気難しい」んじゃなくて「内気な寂しがりやさん」だっていうことがよ~くわかるような気がします。  そういう意味では千秋君の「本当に気難しい人なのか?  自分の話ばかりしてないで、相手の話もちゃんと聞け!」は素晴らしいアドバイスだな~と思うんですよね~(笑)。 

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